たまにムショーに食べたくなる

フライドポテトをはじめて食べたのは吉祥寺の北口を出てサンロードの入り口にあったマックダウナルドだった。ジャガイモのフライがこんなに美味しいのかとビツクリしたのを覚えている。母の作ったポテトサラダか肉じゃがに入ったそれくらいしか知らなかった青二才の田舎者は「へぇ〜、これがアメリカ式の食べ物か！」と思ったのであった。もちろんハンバーガーなるものを食べたのもここだった。パンといえばキムラヤのあんぱんかバナナロール、うぐいすぱんが旨いんじゃと思っていただけに正に目からうろこの落ちた瞬間だった。今でも時々食べる事があるがはじめて食べた時のあの感動がない。特にテイクアウト後に家で食べるあのなんともふにゃふにゃした感触は許せない。作り置きと言えどもどんどん揚げたてが出されハフハフしながら食べた覚えのある私の舌に記録された吉祥寺の味にはとても及ばない。
ファーストインプレッションの良し悪しによってこうも美化して脳裏に記録されるものなのか不思議なのだが、たま〜にムショーに食べたくなる。そんなものの一つだなフライドポテト君は。