享年43歳

bukky2004-12-25

その訃報は突然やってきた、なんという突然の惜別か。突然すぎてどうしていいのか解らぬままの家人を残した葬儀。
故人との直接的な関わりはそんなになかったが、私と妻共々仲の良かった友人の伴侶であり、息子の同級生の父親である故人。通夜の席でも掛ける言葉さえ見つからない。突然地の底まで落とされた暗澹たる深い悲しみに震え泣く姿をただ見守ることしか出来なかった。「ご冥福をお祈りします」とか「ご愁傷様です」などと言う弔意さえ軽々しく思えるほど・・・。
それなりの人生を経て、人生の晩年に惜しまれながらも亡くなった親戚の伯父は「木守り柿」の様。後に残した家族や親族に「人の死の功罪」をやんわりと諭すように思えたが、昨日今日の時の流れは、あまりにも重く息苦しい。
予測できない竜巻に根こそぎ持っていかれた「ただの柿の木」である。後に残る者へのメッセージも配慮も何もない。ただ大きくぽっかりと開いた喪失された時と深い悲しみだけが残っただけだった。
慈愛の念を、自分はどういう形で残すのか・・・生まれた瞬間から死に向かって生きているのだからその死を恐れることはない。ただ、突然の死を受け入れる覚悟は今の私には無い。私が巻き込んだ人々に光が見えるまでは。